簡易水冷クーラー時代を築き上げるきっかけを作り、今なお定番中の定番、高い信頼度で独走を続ける「Corsair Hydro Series」
2013/03/20 その「Corsair Hydro Series」から新製品が発売されました。
「Hydro Series™ H90 140mm High Performance Liquid CPU Cooler」(2015/03/28 メーカーサイトから削除)
「Hydro Series™ H110 280mm Extreme Performance Liquid CPU Cooler」
現行の他社製簡易水冷クーラーを含め、120mm,240mmサイズこそあれど、140mm,280mmサイズの簡易クーラーは業界初となりました。
ラジエータのサイズも大きくなり、同一条件下における空気の流量も増えたことにより、冷却性能の更なる向上が期待できます。
と、いうことで、少し前に「H110」を購入して来ました。
H110の前はH80を使っていましたので、比較をしようと思っていました。
しかし、いざデータを漁ってみたところ、なんとH80の時に行ったOCテストデータのほとんどが消失しており、微妙なものになってしまいました。
それでも無いよりマシと思いましたので、比較をさせて頂きます。
以下のテスト結果は、全て6コア12スレッド100%使用で行なったものです。
H80 , i7-3930k (4440MHz)
i7-3930k 定格3200MHzを4440MHzまでオーバークロックして運用、テストを行った結果です。
VCORE : 1.415~1.425V
CLOCK : 4440MHz温度は徐々に上がっていき、「~73℃」で落ち着きました。1分少々のデータしか残っておらず、最後の数秒くらいですね…。
H110 , i7-3930k (4440MHz)
![]()
![]()
同じく i7-3930k 4440MHzで運用、テストを行いました。VCORE : 1.440~1.450V
CLOCK : 4440MHz電圧を相当上げていますが、それでも「~71℃」といったところでしょうか。120mm → 280mm の差が出た結果ですね。
さて、次はH110単独のテストになります。
なぜ単独になったのかというと、H80では冷却性能が追いつかず、システムが強制的に停止してしまい、テストを完走できなかったのです。
i7-3930k 4560MHz(42.5% OverClock) 運用・テスト結果になります。
H110 , i7-3930k (4560MHz)
VCORE : 1.440~1.460V
CLOCK : 4560MHzテスト開始前半は不安定でした。これが私の環境における6コア12スレッドの限界クロックであることが判明しているため、それが関係あるのかもしれません。が、原因は不明です。
後半のデータを見ると、温度はまさかの「68~72℃」といったところでしょうか。なんでさっきと同じくらいなの。お前サボってたろ。本気出してくれたようです、スゲェ。
Q . 最後の5分間、なんで電圧が上がっているの?
A . 2コア4スレッドまでの場合、4680MHzで駆動するようになっているからです。
6コア12スレッドで4680MHz駆動させようとすると、いくら電圧を上げても電圧不足のSTOPコードが出るので、これが限界のようです。
個体差はあると思いますが、個人的にかなり優秀な子だと感じています。オマケ(4560MHz駆動時,OCCTが吐き出したテスト結果データ全部)
ただ、購入する際は注意して下さい。
現状、H90,H110は搭載できるケースが限られています。
また、H110はサンドイッチ(*1)した場合、「COSMOSII」ですら、通常の方法では搭載不可能です。要は、普通に搭載できません。
これは、現在のケースは120mmファンを標準に設計されているため、140mmファン…ましてや280mmなど、想定外のことが多いためです。
想定して作られた「COSMOSII」でさえ、サンドイッチすれば不可能、しなくても1通りの搭載方法しかありません。
(多分、H90もサンドイッチした場合、片側をケース外に出す必要があります…)
私はどのようにして使っているかというと、もちろんサンドイッチしています。COSMOSIIを使用しています。
搭載できないと言いましたが、アレな方法を使えば一応できます。
ケース上部にあるケースファン用の穴からヘッドを入れ、ケースの上にサンドイッチしたラジエータを置くことで解決しました。ケースの中に収まってません。
これでH110レビューを終わります。大した記事になりませんでした。あれぇ?
次はAMDのAPU A10-5800Kで新生FF14ベンチマークを動かします!
*1 ラジエータの両側にファンを取り付けること。冷却性能を向上させるために行う。
Comment Form